薄茶と濃茶は、使われている抹茶の種類、量、点て方(練り方)が違います。
一般的に茶道(茶会など)で抹茶をいただくというと表面が泡だっているものをイメージすることが多いと思います。
「薄茶」というのですが、他にも「濃茶」があります。
今回は2つの違いを飲み方などもふくめて簡単にご紹介します!
抹茶は色々な種類があって何を選んで良いか困ってしまうことはありませんか?
茶事や稽古でも使われる薄茶用の抹茶である「松柏(しょうはく)」であれば、お家でも簡単に楽しめますよ♪
目次
薄茶と濃茶の違いは見た目でもわかる♪
薄茶(うすちゃ)
上の写真が薄茶です。抹茶を茶筅でシャカシャカして表面を泡立てたものです。
茶道で抹茶をいただくというとこれをイメージする方が多いと思います。
美術館等の庭園でお菓子と一緒に飲食できる場所もありますね。
濃茶(こいちゃ)
次に下の写真が濃茶です。
「濃」い「茶」という字の通り薄茶よりも抹茶を多く使います。
入れるお湯も少ないので非常にどろりとしています。
茶碗をかたむけてもしばらくしないと抹茶がおりてこないほどです。
抹茶やお湯の量
濃茶は薄茶の倍以上入れますが、お湯は薄茶よりも少なくします。
抹茶の量 | お湯の量 | |
薄茶 | 約2g (茶杓1杯半) | 約60㎖ |
濃茶 | 約4g (茶杓3杯) | 約40㎖ |
左が薄茶の抹茶、右が濃茶の抹茶の量です。明らかに右側が多いです。これは一人分の量になります。
茶葉の種類
濃茶は、茶事に使われる正式なもので、格式高いもの、上質なものを使う必要があります。
例えば、小山園の「千里の昔」は、当代お家元の御好(指示をして作らせたの意味)の濃茶です。
抹茶は、缶を開けた後は、ご自宅にあるタッパ等に入れて冷蔵庫で保管できますよ。
「千里の昔」は、濃茶用の抹茶です。濃茶をいただくときには下のような商品を使いますよ♪
濃茶の茶葉の名前には、最後に「昔」がにつき、薄茶には「白」がつきます。
例えば小山園でいえば、濃茶の「千里の昔」、薄茶の「悠和の白」などがありますよ。
購入するときは、下のように薄茶と濃茶がセットになっているものもおすすめです。
下の商品は、上林春松(かんばやししゅんしょう)本店製の抹茶になります。
コーヒーや紅茶などと同じで茶葉によって少しずつ味わいが違うのが面白いですよ。
薄茶と濃茶の飲み方をそれぞれご紹介!
薄茶のいただき方
一人一つの茶碗で抹茶をいただきます。
茶碗は、亭主(抹茶を点ててくれる人)がお好みで選ぶことができます。
季節の植物や行事の様子が描かれたものなどはとても見ていて楽しいものです。飲み方の流れは以下の通りです。
- 茶碗を時計の3があるところを右手で取る。
- 茶碗の底を左手で支える。
- 両手で持った茶碗を少し前に突き出しつつ、声に出さず「いただきます。」と感謝する。
- 茶碗の正面が自分に向いているため、遠慮する意味も込めて、時計回りに少し茶碗をまわす。
- 3口ほどで飲みきる。飲みきるときは「ズッ」と音をたてて飲む。
- 口をつけたところを人差し指と親指で軽くふく。
- 指は懐紙やティッシュなどで汚れをさっとふき取る。
- 飲む前に茶碗をまわしたので、今度は反時計回りにまわして正面が自分に向くようにする。
濃茶のいただき方
濃茶は一つの茶碗で2~5人が少しずつ飲んでいく「まわしのみ」をします。
この「まわしのみ」を「順服(じゅんぷく)」といいます。
ただ、ご時世によっては薄茶と同じく一人一つの茶碗で飲む「各服点(かくふくだて)」という方法でいただく場合もあります。
下の流れは、基本の順服での飲み方です。
- 最初の人の前に茶碗が来たら、飲む人たちで一斉に礼をします。
- 茶碗を時計の3があるところを右手で取る。
- 茶碗の底を左手で支える。
- 両手で持った茶碗を少し前に突き出しつつ、声にださず「いただきます。」と感謝する。
- 茶碗の正面が自分に向いているため、遠慮する意味を込めて、時計回りに少し茶碗をまわす。
- 基本的に3口半だけいただく。人数によって飲む量を変える必要があります。
- 小茶巾(事前に濡らして持っておく)で飲んだところをきれいにする。
- 次の方へ茶碗を渡す。
- 渡した後すぐに無言で「ありがとうございました。」の意味を込めて礼をする。
おわりに
写真などから薄茶と濃茶の違いを考えるときの参考になればと思います。
お読みいただきありがとうございました。
抹茶は色々な種類があって何を選んで良いか困ってしまうことはありませんか?
茶事や稽古でも使われる薄茶用の抹茶である「松柏(しょうはく)」であれば、お家でも簡単に楽しめますよ♪
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