「点前」はお湯を沸かし、茶をたてることで、「手前」は、炭をつぐことです。
点前と点前は、読み方が同じなので、どのような意味の違いがあるかわかりにくいですよね。
茶道を習い始めるとよく「おてまえ」という言葉を耳にしませんか?
聞いたことはあるよ!
漢字に変換すると「点前」と「手前」があり、意味もそれぞれ違います。
私も最初は、それぞれ使い分けられているとわかっていませんでした。
今回はその違いについてまとめましたので、ご紹介いたします。
点前と手前では点前だとお湯を沸かしてお茶をたてること!
点前は「てまえ」と読み、お湯を沸かしお茶をたてるときに使います。
点前と手前は同じ読み方なので、混乱しますよね。
お茶をいただくときに点ててくれた方へ「おてまえちょうだいいたします。」といいます。
そのときの「おてまえ」は「お点前」の漢字が当てはまりますよ。
お茶をたててくださってありがとうございます、いただきますといった意味になりますね。
点前と手前の違いが少しわかったかも!
点前は、抹茶とお湯を入れ、泡立てることです。裏千家茶道では、泡立てますよ。
熱いお湯であれば、しっかり抹茶は泡立ちます。この泡立ちがとても美味しいですよね♪
実際にお稽古をしているときに書くことはありませんが、意味の違いは知っている方が良いですね。
違いを知っていてするのと、違いがわからずただ手順通りにするのでは、やはり違いが出てきます。
シロは、先生に聞かれたこととかあったの?
あったよ。先生に突然お稽古中に聞かれたからびっくりした。
「点前」の字をあてる「てまえ」は、よく使いますので、例文をいくつかご紹介しますね。
- 薄茶の平点前のお稽古をお願いいたします
- お点前頂戴いたします
- 風炉と炉で点前の順番や内容が変わります
- 薄茶点前と濃茶点前の2つがあります
「点」の漢字には、「そそぐ」や「つぐ」といった意味がありますよ。
茶会でというよりは、お稽古のときにたくさん「点前」という言葉を使いますね。
「点前」という言葉を何度も使いながら、覚えていくのも良いです。
目薬をさすことを「点眼」といったり、薬をからだに入れることを「点滴」といったりしますが、同じように考えるとしっくりくるかもしれません。
イメージで考えると覚えやすいですよ♪
次に「手前」について「点前」との違いをご紹介しますね。
点前と手前の手前は炭をつぎ火をおこすこと!
点前と手前の手前は、炭をつぎ、火をおこし、湯をわかす意味があります。
茶道では、水からお湯を沸かしますが、そのときに炭をつぎ、火をおこします。
炭のおこしかたでお湯が沸くかどうかが決まるので、とても重要な作業になりますね。
炭を入れるときに、手で直接入れる場面があるので、手前の漢字を使うことになりますよ♪
場所によっては、炭ではなく、電気で沸かしているところもありますね。
私が前にお稽古で使っていた場所は、公共施設の茶室をお借りしていたので、炭は使えず電気でした。
茶道を習い続けると炭で火をおこす「炭手前」があります。
大体はその稽古をするときに先生から教えていただくことが多いですね。
シロも先生に教わったの?
そうだよ。後、先輩のお稽古の時に聞いて知ったかな。
美味しい抹茶を点てるには熱いお湯が必要不可欠です。
お湯がぬるいと抹茶が泡立たず、あまり美味しいとはいえない状態になります。
抹茶の点て方がある程度わかった後で炭手前を習いますね。
抹茶を点てるよりも炭をおこす準備をしたり、実際におこしたりする方が大変なのです。
バーベキューをするときに小さい火では、あまりお肉や野菜を焼けませんよね?
炭をしっかりおこすことで、力強い火にしなければ楽しめません。
茶道の炭も同じで、しっかり火をおこさないとお湯がいつまでたってもぬるいままになってしまいます。
抹茶をたてる「点前」と抹茶をたてるための火をおこす「手前」を知って、さらに深く学べるようになります。
まとめ
- 「点前」は、お茶をたてるときに使う
- お稽古では「お点前ちょうだいいたします」などで言うことがある
- 裏千家茶道では、抹茶を泡立てる
- 「手前」は、炭で火をおこしたり、ついだりするときに使う
- 炭がしっかりおきないとお湯がわかせない
- お湯がぬるいと抹茶を泡立てにくい
「点前」は、お茶をたてるときに使い、「手前」は、炭をつぎ、火をおこすときに使います。
違いを頭に入れてお稽古をするのも1つの勉強になりますね。
何かの参考になれば幸いです♪
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