裏千家茶道の点茶盤は、イスに腰掛けながらお茶をいただける立礼のひとつです。
点茶盤は、フローリングの部屋にも置けるため、茶会などでも利用されることも多いですね。
ただ、「点茶盤で薄茶をするときの準備が不安。」「点茶盤の薄茶点前の流れを復習したい!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

畳の上でする点前とは、また違ったところに気をつける必要がありそう。
ここでは、立礼のひとつである点茶盤の薄茶点前に関する準備や流れ、服装などについても解説していきます。
- 点茶盤とは炭手前・濃茶・薄茶ができる立礼棚
- 点茶盤の薄茶点前の準備
- 点茶盤の薄茶点前の流れ
目次
点茶盤とは炭手前・濃茶・薄茶ができる立礼棚

点茶盤は、炭手前や濃茶、薄茶ができる立礼棚です。
立礼棚は、畳の部屋はもちろんフローリングの床の上でも置けます。
点前やお客様がお茶をいただくテーブル、それぞれのイスがセットになっています。
イス席になるため、お茶会の薄茶席で多く使われています。
お客様のテーブルは、正客と次客の前に用意されていることが多いです。

行ったことあるよ!茶道習ってないけどイス席だったから安心だった。
立礼棚の点茶盤は、裏千家十一代玄々斎が考案されました。
明治5年の「京都万博」にいらっしゃる多くの外国のお客様にも抹茶を楽しんでもらおうとされたからです。
点茶盤のセットは、組み立て式が一般的で便利です。
自宅であれば、そのまま置いておき、いつでも使えるようにしておく方もいらっしゃいます。
普段の稽古では茶室を使い、点茶盤は別室で休憩する際や親しい人たちの集まりで利用するといったこともあります。
【立礼】点茶盤の薄茶点前・準備

立礼の点茶盤では、点前の前に必要なものをすべて準備しておくとスムーズに進められます。
点茶盤の薄茶点前に必要なものは、下にまとめています。
名前が難しいものもありますので、読み方も合わせて紹介しています。
【必要なもの】
- 点茶盤(てんちゃばん)
- 喫架(きっか)
- 亭主(ていしゅ)の円椅(えんい)
- 半東(はんとう)の円椅(えんい)
- 風炉釜
- 水指(みずさし)
- 差通し(さしとおし)の柄杓(ひしゃく)
- 火箸(ひばし)
- 杓立(しゃくたて)
- 建水(けんすい)
- 蓋置(ふたおき)
- 茶碗
- 茶巾(ちゃきん)
- 茶筅(ちゃせん)
- 茶杓(ちゃしゃく)
- 棗(なつめ)
- 水次(みずつぎ)
点茶盤の上の荘り方は、長板総飾りと同じです。
点茶盤がない場合は、長板総飾りのようにして稽古をすると覚えられるでしょう。
または、下の点前教則などでイメージ練習するのもおすすめです。
教本は種類が色々あるので、自分の好みで購入しましょう。
ただ、年代によって点前のちょっとした所作が違う場合があるので気をつけてください。
困った際は、習っている先生に聞くのが1番です。
カラーの教本はお道具の向きなどを簡単に確認できるので、さっと復習したいときなどに便利です。
点茶盤の薄茶点前 お茶を出すまでの流れ

準備が終わった後の点茶盤は、上の図のようになります。
杓立には、柄杓と火箸が入っています。
柄杓がいつものとは違い差通しを使いますので、合っているか必ず確認しましょう。
道具の置き合わせ
まずは、道具の置き合わせからしていきます。
踏込畳(ふみこみだたみ)で立ったまま一礼。
水屋から棗と茶碗を運ぶ。
円椅(えんい)に座って水指の前に棗と茶碗を置く。

円椅に座るときは、客付きから入るよ!
両手で建水を取り、点茶盤の左手前に置く。
蓋置は杓立の前に置く。

居ずまいを正す。
稽古では、茶会本番で使う茶碗やなつめの大きさを考えながら配置しましょう。
できれば一度は、本番と同じ道具で稽古ができると道具の位置決定がしやすくなります。
茶会では、いつもの中なつめではなく、下のなつめのように大ぶりのものを使うこともあるからです。
また、大なつめの場合は、手に持つ感覚も違うので注意してください。
いつもと同じように持つと蓋だけ外れてしまうことがあるため、深く持つといった調整が必要です。
道具を清める
次は、道具を清めていきます。
茶碗を右左右で扱って正面の少し向こう側に置く。
棗を茶碗の手前に置く。
帛紗をさばいて、棗、茶杓と清めていく。
帛紗をにぎりこんだまま、茶碗を手前に引く。
帛紗を一旦茶碗の右手前に置く。
柄杓をぬいてかまえる。
釜の蓋を開ける。
帛紗は建水の右横、茶巾を釜の蓋の上に置く。
湯をくみ、茶碗に入れる。
柄杓は置き柄杓をする。
茶筅通しをして茶巾で茶碗を拭く。
茶杓を取って、お客様にお菓子をすすめる。
道具を清める際は、柄杓の扱いを覚えるとスムーズです。
抹茶(薄茶)を点てる
次にお茶を点てていきます。
棗からお茶を茶碗にいれる。
水指の蓋を開ける。
湯を入れてお茶を点てる。
柄杓を戻すときは切り柄杓。
茶碗の正面がお客様の方になるように扱って喫架に出す。
半東が正客へお茶を出す。
正客からの挨拶を受ける。
半東の足運びは、慣れていないと難しい場合があります。
そのため、抹茶を立てる亭主だけではなく半東の稽古もするとより学びが深くなります。
点茶盤の薄茶点前 拝見の準備までの流れ
次は、使った道具を片付けていきます。
拝見の準備までの流れです。
道具を片付ける
正客から茶碗が戻ったら、正面に置く。
茶碗に湯を入れる。
柄杓は置き柄杓にする。
建水に湯をあけ、正客からのお仕舞いの挨拶を受ける。
茶碗を正面に置いて、お仕舞いの挨拶をする。
水を茶碗に入れる。
柄杓は引き柄杓をする。
茶筅通しをして、建水に水をあける。
茶巾を茶碗に戻し、茶碗を正面に置く。
茶筅を取って、茶碗に戻す。
茶杓を取り、建水を点茶盤の中棚(勝手付き)に置く。
帛紗をさばいて茶杓を清める。
茶杓を茶碗に置く。
帛紗を建水の上ではらって腰につける。
棗を水指の前(右寄り)に置く。
茶碗を棗の左側に置く。
水をくみ釜にさし、湯返しをする。
柄杓をかまえて、釜の蓋を閉める。
柄杓を杓立に戻す。
水指の蓋(三手で)を閉める。
上の流れは、一般的なものです。
実際の茶会では、亭主がもう一服点てる続き薄茶となることが多いですね。
または、正客の茶碗は半東が水屋へ戻し、拝見のために清めるといったこともあります。
もう一服点てる場合や正客の茶碗で片付けない場合は、替え茶碗を用意しておきましょう。
拝見に出す道具の準備
次に拝見に出す道具の準備をします。
正客から道具拝見の所望があれば受ける。
蓋置きを取り左掌で扱い、少し向こうに置く。
茶碗を右左右で扱い、勝手付きにわりつける。
棗を左掌にのせて客付きにまわる。
棗を点茶盤の右前角に置く。
帛紗をさばいて棗を清める。
帛紗を点茶盤の右前角に置く。
棗の正面を正して喫架に出す。
居前に戻って茶杓を取り、棗の下座に出す。
拝見の道具の位置は、稽古で確認しておきましょう。
点茶盤の薄茶点前 最後の挨拶までの流れ
点茶盤の薄茶点前の最後の挨拶までの流れです。
拝見物以外の道具を水屋へ下げる
建水を持って水屋にさがる。
点前座に進んで茶碗を持ち、客付きに向いてさがる。
水次を持って円椅に座って置く。
水指の蓋を右左右で開けて水をつぐ。
蓋を右左右で閉めて、水次を持つ。
客付きに向いて水屋にさがる。
両手で建水を前に置いて、蓋置を左掌で扱って建水に入れる。
建水を柄杓の前に荘る。
拝見の受け答え
客付きにまわる。
正客に一礼して問いに答える。

座ったまま受け答えをするよ!
棗を左掌にのせる。
茶杓を持って水屋にさがる。
改めて席に入る。
茶道口で一礼をしてさがる。
改めて席に入って茶道口で一礼する際は、半東と一緒に行います。
そろっているときれいに見えるので、稽古で合わせる練習をしておくのがおすすめです。
【立礼】点茶盤での服装は茶会と同じく着物
点茶盤を使う際は、茶会と同じように着物がおすすめです。
畳の上でお稽古するときもそうですが、やはり着物と洋服では勝手が違います。
ちょっとした所作に普段の様子がでてしまいます。
せっかく点茶盤で美味しいお茶を点てられるようになっても着物だと上手くいかないということもあります。

でも、着物を自分で着るのは難しそうだよ?
着物は、本や動画などを使って独学で勉強し着付けても良いと思います。
ただ、着付けに時間がかかったりきれいな仕上がりにならなかったりする可能性が高いです。

朝はちゃんとできたけど、だんだん紐が緩んでくることがあったな。
私自身もしばらく独学で適当に着付けをしていましたが、やはり上手くいきませんでした。
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まとめ

点茶盤の薄茶点前の準備や流れを紹介しました。
- 点茶盤は立礼棚のひとつ
- 点茶盤では、炭手前、濃茶、薄茶点前ができる
- 裏千家十一代玄々斎が考案された
- 準備や流れは、基本的に長板総装飾と同じ
- なつめや茶碗の大きさは事前に確認しておく
- 半東の足の運びは稽古が必要
- 最後のあいさつでは半東と亭主一緒に行う
- 服装は、他の茶会と同様に着物
点茶盤の薄茶点前でさらに茶道を楽しみましょう。



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