葉蓋点前(はぶたてまえ)って何?
夏のお点前だよ!由来や点前の流れも詳しく紹介していくね♪
裏千家茶道の夏のお点前の一つである「葉蓋(はぶた)点前」の覚え書きを紹介します。
葉蓋点前の由来や点前の流れ、たたみ方、葉の種類などもお伝えしますね。
タンスに眠っている着物や譲り受けたままになっている着物などはありませんか?
出張買取や宅配買取を行っているので、自宅で簡単に着物を売れますよ♪
目次
葉蓋点前とは?由来や葉の種類
葉蓋点前の由来は七夕の茶会
葉蓋点前は、裏千家十一代玄々斎が考案されたものです。
葉蓋点前とは、水指の蓋(ふた)を「葉っぱ」にしたお点前となります。夏のお点前で、応用点前の一つです。
お点前は薄茶のみとなります。
葉蓋点前のはじまりは、七夕の茶会に末広籠花入の受筒に梶の葉を蓋にして水指に使われたことからといわれていますよ。
暑さが厳しい夏の日であれば、瑞々しい葉蓋点前を見るだけで涼しさを味わえます。
葉の種類は梶(かじ)や蓮(はす)など
葉蓋点前に使う葉の種類は、においや毒素、汁の出ないものを使います。
よく使われる葉は、「梶(かじ)の葉」「蓮(はす)の葉」「里芋(さといも)の葉」「葛(くず)の葉」「蕗(ふき)の葉」です。
梶の葉は、下の写真のように切れ込みがないものや3~5つほど複雑に切れ込みがあるものなど様々な葉の形がありますよ。
葉の形や種類によっても葉蓋点前の楽しさを味わえます。
葉蓋点前の準備は?葉蓋や水指などポイント紹介♪
葉蓋の準備
葉蓋点前で使う葉は、葉っぱをきれいにした後、茎の長さをととのえます。
点前の中で、葉をたたみ、茎で刺すところがあります。そのため、茎の長さを長すぎず短すぎないように調整する必要があるのです。
葉に茎が刺さりやすいように、茎の先端を斜めに切っておくと良いですよ。
最後に、茶筅を使って葉の上に水を打ちます。
葉の上の水滴がきらきらと光っている様子は、涼しさを感じさせてくれますね。
葉蓋点前の水指
葉蓋点前の水指は、黒塗りで切箔を散らしている檜(ひのき)の曲製である「末広籠花入の受筒」を使います。
金箔のところが七夕の色紙・短冊に見立てられています。
そっか!七夕には、短冊に願いごとを書くね!
葉蓋点前によく使われる梶の葉は、願いごとを書く短冊としても使われていました。
実際に点前に使う梶の葉に家にあった筆ペンで文字を書くと、にじまずしっかりと文を書けましたよ。
陶磁器の水指を使う場合は、葉を蓋にして運ぶことを考えて大ぶりのものは避ける方が良いです。
葉蓋以外の準備
葉蓋点前の準備は、薄茶の点前と同じです。
葉蓋点前のメインは、水指の上にのっている「葉」になります。茶碗は、メインの「葉」を邪魔しないような落ち着いたものを選ぶと良いです。
取り合わせは、稽古場の先輩に聞くのがおすすめです!
棗(なつめ)や茶杓も七夕に合うようなもの、夏らしいものを選びます。
稽古場によっては、葉蓋点前のときに使っている茶碗や棗(なつめ)があるかもしれませんよ。
私も稽古のときには、先生や先輩たちから取り合わせについて教えていただいています。
点前の順番も大事ですが、道具の取り合わせにも気配りができるとさらに茶道を楽しめますね。
葉蓋点前の流れは?葉のたたみ方や拝見所望がポイント!
下にのせている葉蓋点前の流れ(覚え書き)は、「梶(かじ)の葉」で「中仕舞い」「拝見あり」のものです。
葉蓋点前の流れは、薄茶平点前とほとんど同じです。そのため、薄茶平点前の細かいところは省略しています。
葉蓋点前の流れ
葉蓋点前のポイントは「19」番から「23」番、「35」番から「38」番になります。
- 水指(葉を蓋として置いている)で、挨拶
- 風炉の右側に水指を置く
- 水屋に戻り、茶碗と棗を持ってくる
- 水指前に座り、茶碗と棗を同時に置く
- 水屋に戻り、建水を持ってくる
- 畳の真ん中(風炉と水指の間)に座り、建水を置く
- 左手で湯杓、かまえて蓋置き、湯杓を音を軽く出して置く
- 建水をすすめて、いずまいを正し、一呼吸
- 3手(右左右)で茶碗を膝正面から少し奥へ
- 茶碗と膝の間に棗を置いて清め、定位置へ
- 帛紗をさばきき直し、茶杓を清め、棗の上へ
- 茶筅を棗の右横へ
- 茶碗を(お茶を)点てやすいとこへ置く
- 湯杓をかまえて釜の蓋を開け、蓋置きへ
- 蓋置きの上に茶巾を置く
- 湯をくみ、茶筅通しをする
- 湯を捨て、茶巾でふく
- 茶杓を取り、お茶を入れる
- 両手で葉の手前を取り、半分に折る
- 葉に露(つゆ)がたまっているときは、そっと建水に露を落とす
- 葉を半分に折ったまま、茎の先端が左になるように横にする
- 右側(葉の方)から1~2回折りたたみ、茎をさして止める
- 左手で葉を持ち、建水に入れる
- 湯を茶碗に入れ、お茶を点てる
- お茶をお客様へ出す
- お客様の一口で帛紗を腰につける
- 茶碗が戻ってきたら湯を入れて、建水の中へ入れる
- おしまいの挨拶をして、水を入れる
- 茶筅通しをしてから茶巾を茶碗に入れる
- 茶筅を茶碗に戻す
- 茶杓を持って建水を引く
- 茶杓を清めて、茶碗に戻す
- 帛紗を持ったまま、茶碗と棗を膝前に置く(中仕舞い)
- 建水の上で帛紗をはたき、腰につける
- 湯杓を持って水をくむ
- 水を釜に入れているところで(釜の蓋をしめるあたり)お客様から拝見所望
- 湯杓をかまえたまま、軽く手をつき、一礼(道具所望の了承)
- 湯杓を建水にあずけ、蓋置きも建水の下に置く
- 棗(清めた後)と茶杓を拝見に出す
- 湯杓、蓋置き、建水と持ち、水屋へ
- 茶碗や水指も水屋へ
- 最後にお客様と道具拝見の問答
- 棗と茶杓を持って茶道口へ下がり、主客総礼をする
葉蓋点前は、葉のたたみ方と拝見所望のタイミングを覚えていると簡単です。
葉のたたみ方の流れ(写真付き)
葉蓋点前中の葉のたたみ方を写真で紹介します。(写真の葉は、梶の葉です。)
20番では、葉に露(水滴)が多く付いていた場合、建水にそっと露を入れます。
露がそこまで多くない場合は、19番から21番へと進みますよ。
葉蓋点前の復習をさらに進めたい、家でも練習したいという方は、次に紹介する書籍や道具がおすすめです♪
葉蓋点前をするときのおすすめは?書籍や道具を紹介
葉蓋点前について復習をするなら、全ページカラーで写真付きの教則本がおすすめです。
応用点前の書籍になるので、葉蓋点前以外にも「洗い茶巾点前」や「続き薄茶」「名水点」なども載っていますよ♪
葉蓋点前の稽古をするなら、水指や棗があると便利ですよ。
葉蓋用の水指はもちろん、七夕のときに使える糸巻棗はとても重宝します。
葉蓋点前のまとめ
- 葉蓋点前は、裏千家十一代玄々斎が七夕茶会のときに考案されたもの
- 水指の蓋を「葉」にしたものが葉蓋点前
- 点前は、薄茶のみできる
- 葉は、においや毒素、汁の出ないものを使う
- 葉は、「梶(かじ)」「蓮(はす)」「里芋(さといも)」「葛(くず)」「蕗(ふき)」など
- 準備のときに葉の茎の長さをととのえ、先端を斜めに切る
- 点前の前に葉の上に茶筅で水を打つ
- 点前の流れは、薄茶平点前とほとんど同じ
- 葉のたたみ方と拝見所望のタイミングの二つを覚える
葉蓋点前のはじまりや点前の準備・流れはいかがだったでしょうか。
覚え書きになるので、細かいところは稽古場の先生や先輩に聞くのがおすすめです。
何かの参考になれば、幸いです。
タンスに眠っている着物や譲り受けたままになっている着物などはありませんか?
出張買取や宅配買取を行っているので、自宅で簡単に着物を売れますよ♪
コメント