「許状(きょじょう)」とは、次のレベルのお稽古をしていいですよという許し状のことです。
裏千家茶道に入門し、しばらくすると先生から「許状(きょじょう)」をとるようにいわれるので驚きますよね。
許状って何?
次のレベルの勉強をしていいよっていう証明書だよ。
聞きなじみのない「許状(きょじょう)」という言葉。
私も初めて先生に取るように言われたときは、何のことだかわからずおろおろしていました。
許状がどんなものなのか知っていると事前にお金などを計画的に準備できますよ。
「それは何?」「どんな種類が?」「とる必要がある?」「お金はかかるの?」といった様々な疑問にお答えします!
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目次
許状は裏千家茶道で次の段階の稽古を許された証!
許状(きょじょう)とは、その段階のお点前を稽古して良いですよ(許します)という意味があります。
先生を通して裏千家へ申請していただき、お家元に許しをもらう形になりますよ。
裏千家歴代家元については下の記事もおすすめです♪
許状には様々な種類がありますが、それを一つずつ取得しなければ、先生に教えていただくことができないのです。
厳密には、自分が持っている許状の段階より上の稽古は、見ることもできません。
許状を取得していくことで、上の稽古を見たり教えていただいたりすることになりますね。
取得する流れは下のようになります。
- 許状を申請、取得
- 取得した許状の稽古をする
- ある程度した後、次の段階の許状を申請・取得
私は先生から許状の申請をしてみては?とお話をいただきましたよ。
次の段階の稽古をするためには、許状を申請する必要があります。
ただ、申請の時期などは、先生と相談していくことになります。
ただし、無料ではなく申請料や諸々お金がかかります。
許状用のお金は早めに貯蓄していくことをおすすめします。
許状の申請時期は先生と相談して決める!先生へのお礼もある
許状は先生と相談して申請していきます。特別に試験などはありません。
先生を通して裏千家へ申請し、申請書や申請料をおさめます。
申請料の他に挨拶料や先生への御礼が必要です。
申請料などは、年度によって変更される可能性があるので、先生にご確認くださいね。
先生への御礼ってどのくらいなの?
申請料と同額くらいだね。上の許状になると安くない費用だから気をつけて。
先生へのお礼は、大体申請料と同額ですが、稽古場によって異なります。
先生に直接聞いても良いですし、同じ稽古場の先輩に相談するのがおすすめです。
私も先生へのお礼は、先輩に1度相談して決めていましたよ。
先生へのお礼については、のし袋の表書きやのし袋以外に必要なものを下の記事でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
許状の申請時期は、いつ?料金は?
申請時期は、一般的には約2~3年ごとになります。
先生によっては「どんどん申請していきますよ」という方もいらっしゃいます。
許状の(種類の)おわりまでとるのに入門から7~10年くらいかかります。
料金については、申請料など諸々かかります。
その他に、許状をいただくということで、着物を仕立てたり、直したりする場合は、そちらの料金もかかります。
先生にお渡しするタイミングや方法、実際の料金などは同じ稽古場の先輩方や先生に直接聞くことが一番です。
数十万円がぽんっと必要になることがあります。
ある程度の準備があると安心ですね。茶道用にコツコツ貯金しておくのがおすすめです。
履歴書に書けるような資格はないの?
裏千家茶道では、習熟度別に履歴書にも書くことができる「資格」制度があります。
一般社会にも分かりやすいように、社会の理解を得やすくするため、平成12年に改定されました。
種類は次のようになります。
- 初級
- 中級
- 上級(助講師)
- 講師
- 専任講師
- 助教授
これは、ある段階の許状をとると資格も一緒にとることになります。
許状と別で取るわけではありませんので安心してください。
茶会やお稽古などで着物を着た後にそのままにしていませんか?
知らない間に汗をたくさんかいているので、早めにクリーニングへ出すのがおすすめです。
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許状の種類は?
許状には、レベル別に名前があります。それぞれ、簡単にご紹介していきますね。
一般的に茶名までにかかる年数は約7年です。先生や稽古場によって年数の違いはありますよ。
初級(3種目)
◇入門(にゅうもん)
おじぎの仕方や道具の名前や使い方などを稽古し、お茶を点てる。
◇小習(こならい)
基礎を習得するために前八ヶ条と後八ヶ条、計十六ヶ条の点前を稽古する。茶道の基本となる。
◇茶箱点(ちゃばこだて)
茶箱(ちゃばこ)と呼ばれている箱を使った点前の稽古。
中級
◇茶通箱(さつうばこ)
一人のお客に二種類の濃茶を点てる点前。
◇唐物(からもの)
濃茶の茶葉の入れ物が唐物(中国産の入れ物)の場合の扱い方の稽古。
◇台天目(だいてんもく)
天目(てんもく)という特別な茶碗を専用の台の上にのせて行う点前。
◇盆点(ぼんだて)
唐物(中国産の入れ物)がお盆の上にのった場合の点前。
◇和巾点(わきんだて)
特別な裂(布)の上に専用の袋に入った中次(茶葉が入っているもの)を扱う点前。
上級(助講師)
◇行之行台子(ぎょうのぎょうだいす)
「乱かざり」ともいう。奥秘の基礎。行台子という特別な道具を使って行う。
◇大円草(だいえんのそう)
大円盆(だいえんぼん)という特別な道具を使った点前。奥秘の一つ。
◇引次(ひきつぎ)
取得すると弟子の許状申請(引次)をすることができるようになる。
講師
◇真之行台子(しんのぎょうだいす)
真台子という特別な道具を使った点前。
◇大円真(だいえんしん)
大円盆と真台子という特別な道具を使った点前。
下のが大円盆(だいえんぼん)です。
◇正引次(せいひきつぎ)
取得することで「講師」の資格を得ることができる。
専任講師
◇茶名(ちゃめい)・紋許(もんきょ)
取得することで、専任講師の資格を得ることができる。
茶名(ちゃめい)は、「宗」の一字をいただき、茶名(ちゃめい)を名乗ることができるようになること。
紋許(もんきょ)は、特別な紋(もん)を使うことを許されるようになること。
助教授
◇準教授(じゅんきょうじゅ)
取得することで助教授の資格を得ることができる。
おわりに
許状(きょじょう)は時間もお金もかかりますが、それだけの価値があるものかなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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