四ヶ伝の唐物点前(炉)は、中国から伝来した貴重な茶入を扱う点前です。
むずかしく感じるかもしれませんが、ポイントをおさえておくと迷わず進められます。

どんなポイントがあるの?準備は?

ポイントや準備、問答も解説していくね!
ここでは、四ヶ伝の唐物点前とは何かというところからおさえておくべきポイントや準備などを解説します。
また、迷いやすい唐物の清め方や問答、拝見の出し方についてものせています。
- 四ヶ伝の唐物点前とは何か
- 唐物点前のポイント
- 唐物点前の準備
- 唐物の清め方
- 唐物点前の問答
- 拝見の出し方
ただし、先生や稽古場などによって細かなところが異なる可能性もあります。
そのため、記事の内容は備忘録程度とお考えください。
目次
四ヶ伝とは?

裏千家茶道では、小習の次の段階として「四ヶ伝(しかでん)」を学びます。

どんなことを学ぶの?
お稽古では、これまで以上にお道具の扱い方や点前の意味を深めていくことになります。
四ヶ伝は、本には載っていない口伝の点前です。
そのため、何度もお稽古をして覚えていく必要があります。
四ヶ伝は、「唐物」「盆点」「台天目」「茶通箱」の4つあります。
それぞれに風炉と炉の点前があり、手順や所作が少しずつ異なります。
今回の「唐物(からもの)」は、中国から伝来した茶入の扱いについて学べる点前です。
唐物点前(炉)のポイント

唐物点前(炉)のポイントをいくつか解説していきます。
具体的には、唐物茶入や茶杓などについてです。
唐物点前(炉)の予習や復習の参考にしてください。
風炉の場合は、下の記事で詳しく載せています。
>>>【四ヶ伝】唐物(風炉)の準備や点前のポイントまとめを見てみる。
唐物茶入は両手扱い
唐物茶入についてのポイントをまとめました。
- 唐物茶入を使う
- 伝来は問わない
- 両手扱い
- 清める際は、帛紗が「真」の捌き
- 拝見に出す際の帛紗は「行」
唐物点前では、風炉・炉どちらも唐物茶入を使います。
国焼の方を選ばないようにしましょう。
拝見の際は、伝来は問わないため、事前に由緒を確認する必要はありません。
唐物点前は、唐物茶入が最も大事な点前です。
点前中は、両手扱いになることを忘れないようにしてください。
唐物茶入を清める際は帛紗が「真」の捌きをします。
一方、拝見に出す際の帛紗は「行」の捌きなので間違いやすいです。
お菓子は3種
唐物点前では、他の濃茶点前と同じく問答があります。

いつもの濃茶と同じ問答なの?
唐物は、3種のお菓子が出ているはずなので「数々の~」といいます。
濃茶をいただく際は、薄茶と違い前席で主菓子などをいただくため、「でているはず」と書いています。
お客様も「前席での~」と話される方もいますよ。

正客の話し方も学びになる!
3種のお菓子は、主菓子2種に水菓子1種が一般的です。
主菓子は、薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)やきんとんなどがあり、水菓子には果物が出されることが多いです。
唐物点前(炉)の準備

唐物点前(炉)の準備は、水屋と席入り前での内容をまとめています。
水屋での準備
水屋では、茶碗に茶巾、茶筅、茶杓を仕組んでおきます。
建水には、竹の蓋置、柄杓を仕組んでおきましょう。
お客様の席入り前
お客様の席入り前に曲物水指を置く必要があります。
曲物水指は、持ち出す前に下準備として濡らしておきます。
持ち出す直前に乾いた布巾で拭きます。
綴目(とじめ)は正面です。
ただし、蓋(ふた)の綴目は向こう側になります。

「丸前角向う」って覚えてる!
曲水指を置いたら、一度水屋へ戻ります。
仕服に入れた唐物茶入を持ち出し、曲水指の前、畳1目ほどあけたところにおきます。
唐物茶入の清め方

唐物茶入の清め方は四方さばきの後に「真」で行います。

「真」ってことは帛紗が正方形になるのかな?
清める際は、大事な茶入なので膝の内側でします。
胴拭きの際は、時計回りに3回行います。
清め終わったら水指の前、畳3目ほどのところにおきます。
帛紗は、下から3枚目を取りたたみ直して腰につけましょう。
唐物点前(炉)の問答

唐物点前の問答をまとめました。
あくまで一例としてお考えください。
服加減
正客のひとすすりで服加減の問答があります。

お服加減は(いかがでございますか)?

大変、結構でございます。(大変、美味しゅうございます。)
服加減を聞いた後は、中仕舞いをします。
茶銘・詰め・菓子

大変結構なお茶をありがとうございました。
お茶銘は?

松花の昔でございます。

お詰めは?

小山園でございます。
お茶銘を答える際は、「お家元お好みの」など言い回しが変わる場合があります。
稽古場では、先生や先輩方がどのように話されているのか次客以降のお客として日々聞いておくと安心です。

前席で、数々のお菓子もありがとうございました。
御製は?(どちらの御製でしょうか)

笹屋伊織でございます。
お茶銘やお詰め、お菓子の問答は、他の濃茶の際とほとんど変わりません。
ただし、唐物点前のお菓子は3種です。
そのため、稽古場では、学びのために3種を先生にお伝えする場合もあります。
稽古とはいえ、何をお客様に出していたのか頭に入れておくと安心です。
拝見

大切なお道具の拝見ありがとうございました。
お茶入は?

茄子(または文琳)でございます。

お茶杓は?

玄々斎精中でございます。

ご銘は?

一期一会でございます。

お仕覆は?

珠光緞子(じゅこうどんす)でございます。

ありがとうございました。
拝見の際の問答は、他の濃茶とあまり変わりません。
唐物茶入は、茄子か文琳を使いますので、どちらかを答えます。
茶杓の銘や仕覆の名前は事前に確認しておきましょう。
どのような銘がふさわしいのかわからない場合は、先生や先輩に「唐物点前で一期一会は使えるでしょうか」といったように聞くのも良いです。
先輩方がお話されている銘を聞いて覚えていくのもおすすめです。
唐物点前(炉)の拝見の出し方

唐物点前では、曲水指の蓋が閉まると正客から割りごい(わけごい)の声がかかります。

茶入の拝見を。
亭主は正客の声に受け礼をします。
柄杓を建水にたたみ、蓋置を左手に乗せて曲水指の正面に向きます。
蓋置は、建水の下座におきます。
唐物茶入を両手で持ち、客付へまわります。
客付にまわったら、畳3目外したところへ両手扱いで唐物茶入を膝前におきます。
帛紗は「行」に捌き、最初と同じように唐物茶入の蓋と胴を拭きます。
胴拭きは3回です。
最後は、帛紗の上に唐物茶入をのせ、反時計に回してから鐶付に出します。
唐物茶入を出し終わったら、帛紗の1番上を取り腰につけます。
帛紗を腰につけたところで正客から声がかかります。

お茶杓、お仕覆の拝見を。
亭主は受け礼をして、曲水指の正面に戻ります。
正面に戻ったら、茶杓を取り、客付へまわります。
客付へまわったら、手をつきながら茶杓を正面から出します。
同じように仕覆も手をつきながら出します。
このとき、仕覆の紐(打留め部分)が茶杓にかかります。
唐物点前(炉)の服装

唐物点前は、小習よりも上の段階のお点前です。
そのため、貴重なお道具の扱いについて学ぶため、服装も着物の方がおすすめです。

どうして着物の方がいいの?着るの大変そうだよ。
着物は慣れていないと着付けなども大変です。
ただ、唐物点前のように扱いが難しいお点前になってくると、より自分の動きが重要になってきます。

袖の扱いは特に慣れていないと茶杓に触ることもあるよ。
着物の際の膝の動かし方や袖の扱いなどを学ぶ必要がでてきます。
しかし、突然着物をといっても着方や小物類など何がいるのか、どうやって着るのかわからず困りませんか。
私もしばらく本や動画で独学で着付けていましたが、やはりうまくいきませんでした。
時間が経つと着くずれてしまうのです。
そこで、着付け教室で基本を学ぶことにしました。
ただ、着付け教室と聞くと「どんなところかわからなくて不安」「着物を買わされそう」と思いませんか?
無料体験がある「いち瑠」などの着付け教室であれば、事前に教室や先生の雰囲気を確認できます。
着物を買わされるか心配な場合は、口コミ評判などでチェックしてみましょう。
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まずは無料体験で雰囲気を確かめてみるのがおすすめです。
唐物点前(炉)まとめ

唐物点前(炉)は、小習よりも難しいですが、お道具の扱いについて学べます。
今回の点前で最も重要なのが、名前の通り「唐物」です。
そのため、どんなときも唐物茶入を丁重に扱うことが必要になってきます。
お稽古を何度も繰り返して復習していきたいと思います。


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